先日アメリカ在住の医師の友人と話していてビックリしました。
何とタクロリムス軟膏(プロトピック)が1本800ドルもするとのこと。
こんなに高いと、とてもじゃないけど必要な量を使用することが出来ないですね。
しっかりとお薬がぬれないために治療出来ない人が多いのではと心配になってしまいます。

アメリカほどの費用負担を考えずに処方が出来る日本で良かったな〜と思いました。
日本の健康保険制度はとても優れた制度で、様々な病気に対して有効な治療法が適応になっており、良い治療が出来る制度なのですが、どうしても保険の範囲内で出来ない治療もあります。

その一つが酒さや酒さ様皮膚炎の治療です。
アメリカでは30年前から丘疹膿疱型酒さに適応になっているメトロニダゾール外用薬が日本では保険の適応がありません。
メトロニダゾールは原虫やグラム陽性菌、陰性菌に対して抗微生物作用(抗DNA合成阻害作用)を持つお薬で、抗菌作用以外にも抗炎症作用、抗酸化物作用、毛包虫に対する駆虫作用があると言われています。
外用薬なので副作用も少なくとても使いやすいお薬です。
当院では自家製剤で保険適応外にはなりますが、必要な方に処方させていただいています。
早く保険適応になると良い薬の一つですね。