顔にとてもかゆいニキビみたいな発疹が出た時に疑う病気があります。

好酸球性膿疱性毛包炎という病気です。

難しい名前ですね。略語ばかり使うので時々ふと口から出てこなくて困っちゃう事があります。

特徴としては、
・ かゆい
・ 毛包(毛穴)に一致する
・ 無菌性膿疱と言って菌のいない白いうみがたまる
・ 環状に配置して、遠心性に拡大する
・ 顔に出る事が多いが、頭や首、手のひらなどに出ることもある
という特徴を持ちます。

確定診断には皮膚生検が必要ですが、症状から判断されることもあります。

基礎疾患がない方がほとんどですが、中にはHIV感染により症状が出現している方もいるため、必要な場合には感染症の検査をすることもあります。

治療ですが
・第一選択はインドメタシンの内服です。
最近インドメタシンは製造が中止になってしまったため、プロドラックであるインドメタシンファルネシル(インフリーカプセル)またはアセメタシン(ランツジール錠)を使用します。
消化性潰瘍のある方、アスピリン喘息の方、妊婦、小児は内服出来ません。

・インドメタシン内服での効果が思わしくない場合や内服終了後の維持に、インドメタシン外用を行うこともあります。

・テトラサイクリン系抗菌薬(ミノマイシン、ビブラマイシン)、マクロライド系抗菌薬(ルリッド)などやジアフェニルスルフォン(レクチゾール)が有効な場合もあります。

・ステロイドやタクロリムス外用、紫外線療法などを行うこともあります。

あまり多い病気ではないのですが、たまに見かける事があります。
ニキビなのにとてもかゆくて治らないという時には疑いたい病気ですね。