紫外線が気になる時季ですね。

紫外線はしみやしわ、皮膚がんの原因となるためお肌の敵というイメージがありますが、実は良い作用もあります。
紫外線はお肌にあたるとビタミンDを作ってくれるのです。
お肌にUV-Bが照射されると体内にある7デビドロコレステロールという物質からビタミンDが産生されます。
お食事からとるビタミンDだけでは充分な量が摂取できないため、この紫外線照射によるビタミンD産生が重要になります。

最近は紫外線に対する意識の高まりがあり、日焼け止めをばっちり塗って帽子、手袋、日傘と完全防備する方が増えていますが、SPF30の日焼け止めを塗ると皮下でのビタミンD産生は5%以下に落ちてしまうので、あまり紫外線ケアをやり過ぎると実はビタミンDの産生が足りなくなってしまいます。

ビタミンDは腸からのカルシウムの吸収を高める作用を持っているため、足りなくなると血中のカルシウムが足りなくなり骨からカルシウムが溶け出して骨が弱くなってしまいます。

最近、妊婦さんでビタミンD欠乏状態の方が増えおり、骨量が少ない赤ちゃんが多い上に、完全母乳栄養や日光浴不足なども重なってビタミンD欠乏症による高度のO脚やけいれんになってしまう乳幼児が増えているそうです。
親子ともに適度な日光浴やお食事など気をつけたいですね。

1日のビタミンDの必要量は400−1000単位なのですが、400単位を産生するのに必要な時間は標準的な日本人の場合日焼け止めを塗らず、8月の雲の少しある晴れた日に、両腕と顔を露出して外出する場合3分程度、1月だったら顔と手を露出して50分程度となります。

たまには日焼け止めをさぼってお出かけしてみるのも実は必要なんですね。
絶対に日焼けしたくない!という方はサプリメントも考えてみるとよいかもしれません。