赤ちゃんの皮膚は綺麗ですが、まだ皮膚の機能がしっかりとしていないため、荒れやすいです。おしっこや下痢のためおむつかぶれを起こすことがよくあります。

湿った状態が長く続くと角質のバリアが乱れ、尿や便の刺激を受けやすくなるので、適切な頻度でおむつ替えをし、肌のバリア機能を保つため保湿剤を塗るのが大事です。

それでも皮膚炎が続く場合は皮膚科を受診していただき、一時的にステロイドの外用などの治療を行います。だいたいの方はこれで軽快しますが、下痢などが長く続くと、症状がおさまらず続いて長くステロイドを外用してしまうことがあります。

先日も2ヶ月症状が続いて治らないという赤ちゃんが小児科の先生にすすめられて受診されました。そんな時に疑うのは、おむつカンジダ症です。長くおむつかぶれがあって、ステロイドを塗っていたけど治らない方で、おむつ部に広い赤い発疹があって、少しカサカサしていたり、皮膚がむけていたり、周りに赤い小さいぶつぶつが出来ている時に疑います。

顕微鏡の検査でカンジダ菌を見つけて確定診断になります。

ステロイド外用をし、抗真菌薬を2〜4週外用すると軽快します。

湿った環境を改善することも大事なので、

・下痢が頻回な時は拭かないで洗う(ゴシゴシ洗わないこと)。

・洗った後はしっかり水気を拭き取る。

・お尻拭きで刺激になっていることがあるので、洗うか濡らした脱脂綿などで拭き取るケアにかえてみる。

・皮膚がむけてびらん状態の時は医師の指示のもとに亜鉛華軟膏を使用する

などのスキンケアも重要です。

長く続くおむつかぶれにお困りの時は皮膚科にご相談くださいね。