まだ発売時期は未定ですが、年内にわきの多汗症の新しい治療薬が出ます。

エクロックゲルという名前の外用薬です。

これまでも塩化アルミニウムローションやボトックスなどの治療はありましたが、塩化アルミニウムローションは保険の適応外、ボトックス注射は治療費が高額で注射なので痛みがあったり、持続期間が短いなどの欠点がありました。

今度出るお薬ははじめての保険適応の外用薬となります。

1日1回の外用を続ける事で、汗の量を減らし自覚症状を改善する(汗の日常生活に与える影響を少なくする)事が出来ます。

作用機序は、多汗症の原因となる汗を分泌する腺であるエクリン汗腺の働きを調節し発汗を抑えるというものです。(エクリン汗腺の表面にあるムスカリン受容体サブタイプ3という受容体にお薬の成分がくっついて交感神経からの汗を出す刺激が受けにくい状態にする事で汗が出にくくなるという作用機序です。)

適応は12歳以上の原発性腋窩多汗症の方で、わきの多汗症のみ適応となります。手足など体の他の部位には使用出来ません。

使えない方は、閉塞隅角緑内障、前立腺肥大による排尿障害がある方です。

妊婦、授乳不の方も基本的には使用しない方がよいお薬です。

副作用は重大なものはなく、皮膚炎がおきる事があります。

 

わきの汗でお悩みの方には朗報となりそうなお薬ですね。

また発売が決まったらお知らせしますね。

 

当院では、多汗の治療としては

・塩化アルミニウムローション外用(保険適応外)

・Dバー、Dチューブ外用(化粧品扱い)

・腋窩ボトックス注射(保険適応外)

・手足のイオントフォレーシス治療(保険適応)

などの治療も行っていますのでお悩みの方はご相談ください。

 

*11月26日にエクロックゲルが発売となりました。
処方可能ですのでご相談下さい!